道具としてのメンバー(Member As A Tool)
人として扱うのではなく、道具として扱うこと。
背景
現代はチームの時代であり、メンバーは人として扱われる
ここで「人として扱う」とは、異文化理解力に從った扱いをするということ
たとえば日本ではハイコンテキストなコミュニケーションを行い、信頼関係は関係ベース(一緒に過ごす時間を増やす)で構築し、ネガティブなフィードバックは1対1で遠回しに行い、議論と対立はなるべく回避して調和を好みますsta.icon
しかし人として扱われることに向いていない特性がある
たとえばASDが該当します。また定型発達であっても、境遇次第では該当することがあります。ワークライフバランスを指向し仕事は静かな退職で最低限済ませたい社員にとって、日本式の人間扱いは非効率的でイライラするでしょうsta.icon
概要
道具として扱うこと、扱ってもらうこと
「生成AIのように」がわかりやすい
生成AIを使うときは入力を与えて、出力が来るまで待って、来たら確認して、ベストエフォートで取り入れる。必要なら再度入力をする
これと同じ接し方を人に対してもする
だからといって酷使していいわけではない
本人の仕事上のパフォーマンスおよび生活の持続性を確保できる程度に使いこなす
自分トリセツにより「どこまで使えるか」の合意を取ると良いでしょうsta.icon
このように扱われるメンバーを便宜上ツールメンバーと呼ぶ
ステップ:
1 入力 Input
ツールメンバーに指示や依頼を与える
文脈(その他必要な関連情報)も与える。少なくとも文脈を入手できる情報源は与える
2 待機 Wait
ツールメンバーが出力を出すまで待機する
拘束的非同期含む拘束は行わず、完全に放置する
3 出力の取得 Poll
出力の進捗を確認する
ツールメンバーには中途成果物や報告を共有してもらい、それを見る形で行う
誤解しやすいですが朝会のような定例会議的な確認方法は使いません。やるにしても「出力の進捗を確認する」定期タスクを設定するだけです。つまりツールメンバーをいたずらに会議に巻き込んではいけませんsta.icon
4 出力内容の確認 Review
出力がひととおりできた段階で、その内容を確認し、指摘事項をツールメンバーに返す
5 次の決定 Next
次何をするかを決める
指摘事項を踏まえて続けるか、続けるにして次のReviewはいつか、追加入力があるならそれを入力する、もちろんこの指示や依頼を終了することもできる etc
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